11. 錯覚の光と影 エンターテイメントと悪質商法
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11-1. 見えているのに気がつかない
空白を挟まないと仮現運動を起こすので変化はすぐに検知されてしまう
漸次法:画面の一部だけを非常にゆっくりと変化させていくと変化の検知は困難
人の注意範囲が時間的にも空間的にもかなり狭く、注意を向けた領域の変化が認識されて他は無視され、注意が他に移ると対象の情報がほとんど利用できなくなる
十分に注意が向けられていても、それだけでは変化検出に失敗する場合もある
視覚的な短期記憶の容量が非常に小さい
認知に利用可能な視覚的な情報は必ずしも明確・詳細なものではない
たとえ完全な情報を保持していても比較検出処理がうまく行えない
2度目は明確にわかる→認知情報処理にとって予期というトップダウン的な働きが非常に重要
非注意性のブラインドネス:バスケットボールで黒シャツの選手のパス回数は無視するように指示→ゴリラの着ぐるみを着た女子学生が現れても気がつかない 11-2. 「注意」の研究を概観する
注意:不要な情報をカットして有用な情報だけを処理する取捨選択機能としての側面 カクテルパーティ効果:相手の声よりも周囲の雑音が物理的に大きかったとしても注意を集中することで相手の声だけを聞き取ることができる 人が使うことのできる資源容量には一定の限界や個人差が存在し、また課題によって要求される資源量も異なる
先行手がかり法:視線とは独立した注意が反射的に手がかりの位置に移動して光点の知覚判断という情報処理が促進された スポットライトの比喩
スポットライトは自在に移動することができる
先行手がかり法は受動的な注意の移動
一方、中央部に矢印のような手がかりの場合ではスポットライトの移動は比較的遅い
スポットライトの当てられる範囲は非常に狭いが、ズームレンズのように数度の範囲で多少は広げたり絞ったりできる
スポットライトは複数には分割できないと考えられているが、ある程度なら可能ではないかという報告もある
注意の効果はライトの中心で最も効果的に働き、周辺になるにしたがって減少する
復帰抑制:一度注意を向けた対象にはもう一度注意が向けにくくなること 視覚的な走査を効率化する働きがある
11-3. マジックと悪質商法